田知本 遥

略歴

小学校2年生から姉の愛と始めた柔道。
中学1年で初めて全国大会3位になったことがきっかけで本気で柔らの道を目指す。
高校総体で念願の全国優勝を経験して以降、数々の国際大会でも好成績を収め、名門・東海大学へ進学。
大学4年時にシニア最高峰である、全日本選抜柔道体重別選手権大会で優勝、ロンドン五輪への切符を手にした。
しかし、本大会では試合中に肘を痛め、初めての五輪は7位と悔しい結果となった。

大学卒業後は綜合警備保障（ALSOK）に所属。

ロンドン五輪以降のスランプを乗り越え、迎えた2016年の全日本選抜柔道体重別選手権大会で
2大会連続となるリオデジャネイロ五輪に出場を決めた。

五輪本番へは柔道日本代表で唯一ノーシードで出場。
2回戦で世界ランキング1位のキム・ポーリング選手（オランダ）と対戦し
延長戦の末に強敵を下すと、準々決勝でも延長戦を制し、準決勝では大外刈りで技ありを奪い優勢勝ち。
決勝ではジュリ・アルベアル選手（コロンビア）を抑え込み一本で破り、金メダルを獲得した。

2017年、27歳で約20年に及ぶ競技人生を終えた後は、筑波大学大学院でスポーツ社会学を学び、
修士論文は専攻長賞を受賞した。
大学院を卒業後は、国内外で柔道教室や講演活動を行う。
「頂点から見えたもの～“勝ち”よりも“価値”～」をテーマに、自身の天も地も味わった経験から見えた価値を社会にも発信し、
国内外の子供たちの健やかな“心”の形成のための活動にも力を注ぐ。

2024年からは地元・富山で、柔道を通じて国際交流を促進するプロジェクト「TREASURE THE CIRCLE of PROJECT」を
塩谷建設株式会社の協力のもと、スタートさせた。